デジタル文書のアクセシビリティ実践ガイド
画面が小さくても、拡大しても、支援技術を使っても意味が伝わる文書は使いやすくなります。アクセシビリティは元ファイルの作成時から考え、PDFへの書き出し後にも確認します。PDFの文字を選択できることだけでは十分ではありません。
テキストPDFは出発点であり、合格証明ではない
スキャン文書は通常、各ページが画像です。OCR(光学文字認識)は画像から文字を読み取れますが、誤認識を校正する必要があります。OCRだけで見出し、読み上げ順、表の見出し、情報を伝える画像の説明が自動的に作られるわけではありません。
編集可能な元ファイルがあれば、直接PDFに書き出します。文字を検索・選択できるか確認し、適切なツールで構造と読み上げ順も点検してください。検索可能なPDFでも、操作しにくいことがあります。
元ファイルに構造を設定する
文字サイズや太字だけで見出しを表現せず、論理的な順序で見出しスタイルを使います。リストと表の機能を使い、表の見出しを指定し、リンク先が分かる文言を付けます。こうした関係が、支援技術に文書構造を伝えます。
情報を伝える画像には代替テキストを付け、装飾だけの画像は読み上げを妨げないように設定します。図表が重要な内容を示す場合は、その要点も本文で説明します。
コントラスト、色、読みやすさを確認する
エラー、分類、状態を色だけで示さず、語句、記号、模様など別の視覚的手がかりを加えます。デジタルコンテンツの実用的な参考として、WCAG 2.2は通常の文字に4.5:1、大きな文字に3:1の最低コントラスト比を定めています。例外があり、特定のPDFの適合を証明するものではありません。
重要な文言を画像だけに入れないようにします。拡大しても読めるか、ページやフォーム、表が切れないか、特定の画面幅に依存していないかを確認してください。
書き出したファイルを点検する
紙をスキャンする必要がある場合はOCRを使い、認識テキストを校正し、文書の言語と読み上げ順を確認します。さらに見出し、リスト、リンク、表、画像説明、キーボードやスクリーンリーダーでの操作を確認します。高解像度のスキャンは画像を鮮明にしますが、それだけでアクセシブルにはなりません。
可能なら元ファイルを保管します。変換によって見た目や構造が変わる場合があるため、重要な提出に使う前に元ファイルと提出先の要件と照らして確認してください。
ブラジルの法的背景
ブラジルの障害者法(法律13,146/2015)第63条は、対象となる企業や政府機関が運営するウェブサイトのアクセシビリティを扱います。この条文だけで個々のPDFの法的扱いや各組織の義務が決まるわけではなく、適用は状況によります。本ガイドは一般情報で、法律上の判断ではありません。
一次資料
WCAGはデジタルアクセシビリティの参考基準です。いくつかの確認だけで適合が証明されるわけではありません。ブラジル法は同国の状況説明として掲載しています。
よくある質問
文字を選択できればPDFはアクセシブルですか?
必ずしもそうではありません。文字選択は役立ちますが、構造、読み上げ順、画像説明、表の関係、言語設定が不十分な場合があります。
OCRを使えばスキャン文書はアクセシブルになりますか?
OCRは文字を認識できますが、校正が必要で、意味構造や画像説明を自動で追加するものではありません。
すべての画像に代替テキストが必要ですか?
情報を伝える画像を説明します。装飾画像は読み上げを妨げないようにし、編集ソフトで装飾・アーティファクトとして設定します。
WCAGはPDFを認証しますか?
いいえ。WCAGはデジタルコンテンツの基準です。短いチェックリストやコントラスト測定だけで文書やサイトを認証することはできません。
ブラジル障害者法第63条はすべてのファイルに適用されますか?
第63条は対象企業や政府機関のウェブサイトを扱います。個別の組織、文書、状況への適用には具体的な法的評価が必要です。
ConverteArq編集メモ
有用な確認では、見た目だけでなくソフトウェアが情報へどうアクセスできるかも調べます。文を選択できるか試すと画像だけのスキャンに気づけますが、文書全体のアクセシビリティを証明するものではありません。